自分の気持ちに正直になる
「自分の気持ちに正直になる」
挫折して、心が潰れそうになり、自己肯定感がものすごく低くなった時に気付いたこと。
今まで自分は自分の気持ちに蓋をしていた。「頑張らなきゃいけない」と思っていた。自分の心の声を無視し続け、「あるべき姿」「理想の自分」を追い続けた。すると、ある日、心が疲れ果ててることに気付いた。
なぜ気付いたか。まず夫婦の関係が極端に悪くなったから。会話もなく、思いやることもない。そんな状況になったことに気付いた時に「あ、俺、疲れてるんだ」「自分に余裕がないから優しくなれないんだ」と思った。
その時に何をしたか。まずは自分という人間を自覚することから始めた。
自分という人間を自分自身が解かっていないと、地に足をつけて行動できないと思ったからだ。また、自分というのを全く失っていたからだ。
では具体的にどうしたら自分を掴むことができるのか。
昔の言葉に「素行自得」というのがある。
心からの行動をするなかで、自分という人間を得る(知る)ことができる
ということだ。
なのでまずは「心からの行動」をする。
これをするにはまず「自分の本心・心の声」を聴くことである。
これを聴くには一人静かに己の心と向き合う時間をつくること。
つまりは瞑想である。
実際に寝る前の15分間自分の内の声に耳を傾けると、本当の自分は何を考えているのか、何を思い、何を目指しているのかがわかってきた。
そして、日常でも自分の本心に注意を向けるようになった。前までは人に気を使って、人に嫌われないように、人に合わせて行動していたが、そうではないと。自分の思ったことを伝え、思ったように行動すること。そうした方が自分も楽しいし、周りも楽しいことに気付いた。
だから「自分の気持ちに正直になる」
これはアドラー心理学の「自己受容」に通ずるのだと思う。
ありのままの自分を受け入れる。臆病な自分。わがままな自分。卑怯な自分。弱い自分。優しい自分。頑張った自分。すべての自分を受け入れる。すると自分の気持ちに正直になれる。なぜなら自分のことを認めることができたから。
自分のありのままを認め、心からの行動ができるようになるとどうなるか。
今度は「人を信頼する」ことができる。つまり、自分を信じられるようになることで、他者を信じられるようになる。人を信じ、頼ることができるようになる。
そして最後は「他者に貢献」したくなる。心からの行動と言葉で人の役に立ちたいと思うようになる。
これがアドラー心理学の3要素
「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」
これによって自分も幸せだし、人も幸せになれる。人が喜んでくれることで自分が幸せになれる。
そのための根本は自分に嘘をつかないこと。
「自分の気持ちに正直になること」だと、30歳になって心からそう思った。